転職の理由

５月２１日（月）

昨晩、映画ミリオンダラーベイビーがCBSで放送されていたので見ました。この映画は一度飛行機の中で見たのですが、余りの結末に言葉を失い、その後目が冴えて全く眠れなくなった記憶があります。今回見るのは２度目なので、話の展開を知っているゆえの安心感を感じながら、最初見た時に見逃した部分を再発見しました。。クリントイーストウッドが宗教的（尊厳死の事）、民族的（アイルランド人ー映画ではゲール語Mo　Cuisle（モ　クシュラ）ーお前は私の鼓動ー映画では、お前は私の親愛なる者、私の血と説明されていた）観点をこの映画に込めている、と言われる一方で、ご本人は、単なるアメリカンドリーム観を表現したものである、とのご説明がありますが。。彼の映画はどれも噛めば噛むほど味が出ると言いましょうか、見る人によって幾通りもの捕らえ方があると言いましょうか。。

私が昨日見て感じたのは、地位名声、そして金は、一瞬にして吹き飛んでしまう程、儚い。。実の親子以上に親密になれる人間関係がある。。そして。。クリントイーストウッド扮するコーチのフランキーが、主人公マギーを訓練した事を悔やんでいる事に共感（まるで彼女が事故にあったのは自分のせいであるかの様に）。。

さて。。間もなく、転職してサンディエゴに越してから早２ヶ月が過ぎようとしておりますが、転職して期待はずれのがっかり感と言うか、こんなはずでは・・・と言う気持ちがある、と言う様な事を以前もちらっと書かせて戴きましたが、それは仕事のみならず、住み慣れた土地から新しい土地に移り住んだ時の変化に対する適応過程の様々な困難やストレスを含めた新天地での自分の生活全般に対する、期待はずれのがっかり感、と言う方が正しいかもしれません。

私は冗談で、主だ、卯だ（鵜だ、でも良い♪）、苦だ、って書くんですけど。ハイ、ゴイッショニ、シュダ、ウダ、クダ、ト、ヨンデクダサイ（笑）。　英語で、Should have, would have, could have....遠い昔に英語のグラマーで習った、仮定法過去って言う奴ですね。こう、すべきだった、ああしたら良かったのに。。ああできたはずだった。。云々　この英語が、シュダ、ウダ、クダって聞こえるので漢字で当て字を作ってみました（苦だ♪以外は音あわせで、何の意味もありまへん・・笑）。

説明長すぎなのですが、要は、自分のした事に対して、後悔たらたら未練たらたら、の時の事です。

今に生きていない時です。。。

ので・・。ちょっと原点に戻るべく。。と言うか、もう一度クロスロード（分岐点）に戻って自分が選んだ選択を振り返り、再コミットする為、今回私が転職してサンディエゴに越してきた理由を、つらつらと書かせて戴こうと思います。（今日は写真無しだ♪）

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一番の大きな理由は、アメリカの西海岸の方が日本に近い事。ノースカロライナ、キャリーは、日本まで１６時間、は未だ良いのですが、日本便に乗り継ぐ為、必ず国内線で、主要都市まで飛ばないといけない。。ワシントンDC,ニューヨーク、シカゴ、ダラス、あたりですが。。この国内線が、良く遅れたりキャンセルになったりして、スケジュールが良く乱れます。。それに比べたら、西海岸からだったら日本までダイレクト便で１０時間程。しかも、一日の便数もかなり飛んでいますので、何かあっても日本まで簡単に戻れる、と言う安心感があります。。永住するかは未だわかりませんが、当面アメリカに住む事に決めた私ですから、長い目で見て、日本が近いほうが楽、と言う結論です。家族が日本におりますし。何かあったら直ぐ飛んで帰れると言う安心感もありますし。

２番目の理由は、西海岸の方が、アジア人にとって住み易い。これはブログでもちらほら書き始めましたが、私にとっては、ここはアメリカではないと思える程、まるで日本にいる様な錯覚を覚える程、日本や他アジアの文化が街中に溢れています。たった３年間ではありますが、アメリカ南部で全く日本語を話さない、日本文化に殆ど触れない生活をしていた時、それはそれで楽しかった反面、自分の祖国に対する郷愁や文化に対する慢性的飢え。。これがこのまま１０年、２０年住んでいると、いずれは感じなくなってしまうであろう恐怖をいつも感じておりました。

３番目の理由は、以前の職場で仕事を続けていたら、恐らく５年後も同じ仕事をしているかもしれない、と言う可能性があって。。仕事人として、又人間として学び続ける為のステップアップのチャンスが欲しかった事。

４番目の理由は、以前の職場での仕事は、それなりに国際人である事が求められましたが、どちらかと言うと、アメリカ人と対等になる事が要求されるチャレンジはありましたが、私の強みである、日本語が話せる、中南米やアジアでの仕事の経験がある、と言う職歴が余り生かされない仕事でしたので、それを生かせる仕事に変えたい、と言う希望があった事。

５番目の理由は、アメリカは、いつなんどき、レイオフがあって職を失うかわからず。。その時に、私が住んでいたRTP近辺（ラレー、キャリー、チャペルヒル）は、学者やドクター、教諭、もしくはハイテック系エンジニアーやソフトウエアーエンジニアー系はたくさんのチャンスがあると思いますが、私の様なビジネス系（文系）は余り他にチャンスが無いと思われ、仕事を探すのが困難だと思われる事。その点、カリフォル二アはいくらでもチャンスがあるかな、と思える事。

６番目の理由は、将来、会社員に愛想をつかして何か自分でやってみたい、と言う淡い夢があるのですが、その時に人口全米一（更にアジア人系アメリカ人最多）のカリフォルニア州に住む方が市場と言う意味で魅力的な事。

７番目の理由は、私の死活問題でもある・・・’海の近く’に戻りたい事。

他にも色々と細かい所はありますが、大きな所はこれ位でしょうか。。。ってこうして書いてみると、結構色々考えた挙句の決断だったんだね～って事がわかります。すっかり忘れていました。。

今みたく。自分が選択して決断した事に対して後悔を感じる時、私が自分に言い聞かせる言葉がありますので、長いのですが、ご紹介したいと思います。　マーク　トゥエインの言葉です。マークトゥエインはトムソーヤの冒険が有名ですが、数々の名言を残されているので、今度もう少し彼のエッセイを読んで見たいなあ、なんて思っています。

Twenty years from now, you will be more diappointed by the things you did not do than by the ones you did do. So, throw off the bowlines. Sail away from the safe harbor. Catch the trade winds in your sails. Explore, Dream, Discover..Mark Twain

今から２０年後、あなたは、自分が行動に移した事より、行動しなかった事に対して、より失望するでしょう。だから、バウライン（日本語だともやいロープと言いますね）を外して、安全な港から航海に出ていきなさい。自分のセールに偏西風を受けなさい。探検し、夢を見、そして発見しなさい。。。

本当に。。心から、そう思います。何かを始めなければ、何も始まらないし、何も変わらない。。自分の人生は、自分が操縦士なのですものね。。オートパイロットじゃないものね。。

毎週のヨガで、先生がいつも必ずこう言います。

You are where you need to be at this moment in time.

あなたは今、あなたがいる必要のある場所に、いるのですよ・・・。これは、自分の力以上に大きな力に対するサレンダーと信頼の始まり。。です。

調子に乗って、随分長いですね。。。文章書くのがいくら早くてタイプが早いからと言って・・・・でも今日は筆が最近には余り無かった位、流暢に走りました。。。何かが吹っ切れたのかもしれません。

例によって、最後まで読んでくださった方、本当にいつも有難うございます・・・　

コメント 16

感銘いたしました！
私が独立したときそこまで考えたかなぁ～。
思慮不足だったようにも思えます。
しかし、今できることを一所懸命しないでどうすると思った事を思い出しました。もうすぐ、新規の講座が始まります。こころ新たに向かう気持ちにさせていただけました。ありがとうございました！
by ローズパイが好きならおう (2007-05-22 23:49) 

６番目の理由が、夢に対して前向きでイイですね。
by Jalana (2007-05-23 00:24) 

また、読みふけって、どこの感想書こうか、わからなくなってしまった。
でも、それでいいんだな、Zunko Blogは、と思う今日この頃（笑）
ちゃんとしっかり読んでますよ。今日は確かに筆が滑らか。
７つ理由があったけれど、キャリアは二の次、
結局、私、海がなきゃダメなのよね、
だって、葉山のヨットが忘れられないんだもーん、なんて書かれたら
すごーくチャーミングなのでフォーリン・ラブでしたね（笑）

『ミリオンダラーベイビー』僕の大好きな作品！！
ハワイへ行く飛行機の中で観たのですが、
英語はよくわからなかったけど、心にグっときました。
イーストウッドの枯れた優しさ、ヒラリー・スワンクの
ひたむきさ、モーガン・フリーマンの接着剤、すべてがよかった！

ああ、だめだ、眠くなってきた。いつか、Zunkoさんの本文より
長いレスを書いてみようと目論んでいるコールドターキーでした。

おやすみー！（サンディエゴは何時かな？）
by (2007-05-23 01:36) 

マークトゥエインのエッセイで
少し違いますが、チーズはどこへ行った？を思い出しました。
決断に後悔を感じていてもZunkoさんの前向きさと、
なによりチーズの明確さがすごいです。
わたしはそもそもチーズが何か分かってなくとほほです。
by とらばろん (2007-05-23 07:27) 

自分の現状に対し、満足し、苦悩し、流されている自分にはとても痛い言葉の連続です。
今の仕事に満足しているかというと、そうでもありそうでもなく…。
転職の夢は10年前にはありましたが、世界中でこの仕事が出来るのは自分だけと思い出し、転職のことはなるべく考えないようにしてきました。
で、流されるままここまで来て、現状に甘え自己啓発という言葉も忘れかけている自分がいます。

自分は理系ですが、その資格や知識の特殊性は、文系の方より職の選択の余地が狭いような気がします。　そういった潰しの利かない現状こそ甘えに繋がっているのではないかと自己分析しています。
by 炎遊人 (2007-05-23 11:00) 

Naonao　さんへ　こんにちは♪
ナイス（これと、以前のブログにも）有難うございます。。
by Zunko (2007-05-24 15:38) 

ローズパイが好きならおう　さんへ　こんにちは♪
ナイス＆コメント　有難うございます。

いえいえ。思慮不足なんて事、絶対ないのだと思うのですよ。皆、その時、その時のベストを尽くしているのですもの。。恐らく、私がここに挙げた理由も、後何年か後に振り返ったら恥ずかしくて仕方なくなるかもしれないですよね。。。新規の口座、頑張って下さいね♪　私達は今できる事しか、できないんですものね。。
by Zunko (2007-05-24 15:44) 

Jalana　さんへ　こんにちは♪
ナイス＆コメント　有難うございます。

６番目？　おおっ、会社員に愛想をつかして何かやってみたい、と言う淡い夢、ですか？　はははっ。もうね、人に仕える、と言うのが嫌になっているのは事実ですね～。お金をたんまり稼いで、早々とリタイアーできたら、どんなにか幸せなんですけどね。ご覧の通り、飲んだ暮れと食道楽アンド旅とSPAでお金飛んで行っちゃうんですよね～。働けど、働けど。。。です（笑）

でも淡い夢は、あきらめまへんよ♪
by Zunko (2007-05-24 15:49) 

コールドターキーさんへ　こんにちは♪
ナイス＆コメント　有難うございます。

コメント戴いたのが、日本時間で午前１時３６分なので、こちらは、前日の朝９時３６分ですね～。１６時間時差なので、日本の時間からマイナス４時間して、昼夜逆転して下さい。

そっか。そうやって男を口説くのですね。ちっ（笑）。　そうですね。私のブログに書いてある事全部返事してたら、恐らく本書けるでしょうね（笑）。しかしこのコメント覧、何字位書けるんでしょうね。。もしコールドターキーさんが私の本分より長いコメントを書かれたら、私はそれより更に長いコメントを返そうと思います（笑）。営業なもので、これ天性でしょうね。ははは。
by Zunko (2007-05-24 15:55) 

とらばろん　さんへ　こんにちは♪
ナイス＆コメント　有難うございます。。

チーズはどこへ行った・・そうでしたね。。。あれは、私は確か、アメリカでの赴任が会社の都合で短く終わって日本に戻ってもんもんとしていた時に、穴が開く位何度も読んだ本でしたね。。チーズが明確なんて言って戴けると、何だか勇気１００倍ですね。。有難うございます。これでも迷いはたくさん。人間ですから煩悩がありますよね。煩悩なければ今頃釈迦になってとっくに昇天（笑）。とらばろんさんのチーズは、イギリスに生きる、かもしれないですよ。私もこれだけ、つらつら書いてますけど、ボトムラインは、アメリカで生きる、だと思いますもの。このつらつらは、アメリカで生きる為の口実、です。
by Zunko (2007-05-24 16:00) 

炎遊人 さんへ　こんにちは♪
コメント　有難うございます。

すみません。。私はそんな大した人間ではないので。私も、ずっと忙しさにかまけて、流されて今まで生きてきた人間です。去年のアメリカ永住から始まり、今回の転職が私の人生の中で唯二の大きな決断だった程度です。。

理系の方はつぶしが利かないですかね。。。でも、逆に言うと、一度職にはまったらその専門性ゆえ強いですよね。。文系は、簡単に入れ替え、できますからね。。私の日本の友達の営業系の誰もが、３０台前半で、それより上の年齢が詰まっているから、それ以上のポジションにはなかなか上がれず。同じ様な仕事を色々回って４０台後半になると、今度は若いもんに入れ替えられて、干される。。アメリカは、年功序列制が無いだけ、チャンスはいつまでも自分次第と言う気はします。
by Zunko (2007-05-24 17:04) 

チャレンジして失敗を恐れることよりも何もしない事を恐れろということでしょうか。アメリカの友人にプロのアスリートが何人かいますが、やっぱり彼らもそうですね。とにかく彼らは自分がとことん大好きですね（笑）。信じてなきゃやってられないので。目の前の事をとことんやればいいんですよ。何かが見えるでしょうから。未来とは今なんでしょうし。
by カズ (2007-05-24 20:44) 

私も何度か転職していますので、何かに迷ったときに、行動しなかったときに後悔することの怖さというのは考えました。
環境が変った直後は、「こんなはずではなかった」と思わない人はいないと思います。
誰もが一度はつまずくところではないでしょうか。
これだけの前向きな理由があるなら、必ず道は開けると思います。
by YAP (2007-05-26 16:52) 

カズ　さんへ　こんにちは♪
ナイス＆コメント　有難うございます。

そうですね。。アメリカンスピリットの１つに、Ｃａｎ Ｄｏ　精神、と言うのがありますね。Ｙｏｕ　ｃａｎ　ｄｏ　Ｉｔ　で、何でも果敢にチャレンジして行くと言う・・マークトゥエインの言葉にはそれが現れていますね。。。プロのアスリートも恐らくその精神なのでしょうね。アメリカ人のうぬぼれ、自己満足、とも見える位な、自分に対する絶大なる自信、見習いたいですね。。子供の時から、親がずっと、君が誇らしい、と、言われ続けて育つみたいですよ。

未来は今。。本当にそうですね。。未来は過去の延長線上ではないともいいますよね。
by Zunko (2007-06-01 15:00) 

YAP さんへ　こんにちは♪
ナイス＆コメント　有難うございます。

ＹＡＰさんのブログでは本当に勇気づけられました。誰もが一度はつまずく所、’こんなはずではなかった’と思わない人はいない。。そう聞いて大変勇気付けられました。

本当に、必ず道は開ける、と信じて前進あるのみですね。。。
by Zunko (2007-06-01 15:02) 

hnberg さんへ newyork さんへ　　こんにちは♪
ナイス　有難うございます。
by Zunko (2007-06-01 15:04)