SSブログ

2分割のアメリカ - ④ 仮想世界  [2分割のアメリカ]

2021年3月5日

はやいもので、3月になりました。この1週間に1回ペース的な投稿も、何とか続けています。

サンディエゴは立春が過ぎると春めいて来て、花々が先始め、新緑が出始め、鳥のさえずりが大きくなります。来週の日曜には、夏時間へ移行します。もう?
せめてヨーロッパの様に、春分の日以降に、時間を変えて欲しいものです。

この2分割のアメリカ、もっと色々書こうと思っていたはずなのですが、選挙が終わって、
バイデンが大統領に就任し、トランプが過去の人になった今となっては、今更
トランプの事を書くのは、気が進まないのです。なので、トランプの事は、別の角度から、
違うテーマで追々書こうと思います。

日本のお友達に、アメリカの分裂の状況を聞かれる事があるのですが、私の答えは、
恐らく、二度と統合する事はないでしょう、と言うもの。統合しなくても、国として
存在して行くでしょうし、誰が大統領になろうとも、私達の生活は続きます。

何故統合する事が無いと思うか、と言うと、仮想世界、英語でVirtual Worldと言いますが、
が、存在し、そこに生きている人達がトランプの支持者だから、です。

少し前に、アマゾンプライムで、The Man in the High Castleと言うドラマをやっていました。
(日本で見られるのかな?)これは、第2次大戦が、日本とドイツが勝利して、
アメリカ大陸の西海岸が日本軍に、東海岸がドイツのナチスに占領されて、
アメリカの真ん中がニュートラル地区となっている世界と、
実際の連合軍が第2次大戦に勝った世界の、二つの世界が同時に存在し、
そのどちらへも移動できる人達はトラベラーと呼ばれていました。

私は結構はまって、最後まで見たのですが(しかも2度・笑)、ここで描かれる日本軍と日本の憲兵隊や、日本人の政治家の特徴、ナチスの特徴が実に良く描かれていて、もし本当に日本とドイツが
勝っていたら、こうなったかもしれない、と思わずにはいられないドラマでした。


アメリカに存在する仮想世界も、現実とは違う世界。それは、トランプが、昨年11月の選挙に
勝ったのに、選挙に不正があり(票が盗まれた)、大統領になれなかった、と言う世界。

これを信じてトランプを支持し、次の大統領選挙、2024年にトランプを再び大統領にする、
と言う使命に燃えている人達が、この仮想世界に生きています。

現実は、選挙に不正があった事を証明する証拠は全くなく、裁判所に訴えたトランプの訴訟も、
証拠不十分で全部却下されています。バイデンとトランプの票が接戦だった州は、票の数え直しをしていますが、結果に変更はありませんでした。

トランプは、最初は、メールによる投票は不正(移民者が投票、死人の名前で投票等)、
投票箱が盗まれた(これが何故トランプの票だけ盗める?)、
投票を数える機械が不正確(のち、この機械のメーカーがトランプ陣営を訴訟)等、
色々な難癖をつけ、どれもうまく行かなければ、根拠の全くない”票が盗まれた”と言い、
ジョージア州の州政府に電話して、”私の票をもっと見つけ出す様に”と支持をした。

これらの不正に対する、全く証拠の無い嘘の告発は、各州の選挙に携わっている公務員を
冒涜するのみならず、裁判所の判断も尊重していないと言う事です。
三権分立や、選挙によって選出された国民の代表に政治を委ねる、
と言う民主主義の根本が、覆される程の、悪質な発言だと私は思っています。

でも余りにも馬鹿げていて、これを本気で言っているのだろうか、と逆に疑ってしまいます。
選挙に勝つ為に言っているだけで、本当は嘘と知っているはずだ、と。
もし本気で、自分が選挙に勝っているのに不正があって負けたと思っているなら、
狂っているとしか思えません。

トランプは、2016年の大統領選挙のキャンペーンの時から、こうした虚偽の発言をし、支持者をだまして来たのです。そして、トランプが話す内容とは違う大手のメディアが報道する内容は、”虚偽のニュース”として、位置づけました。トランプを支持する限られたメディアの情報しか”信用できない”としたのです。

そして4年後。トランプの不正選挙の告発を証明する証拠はありませんが、一般人が、ソーシャルメディアに投稿している虚偽の情報は、腐る程あふれています。

この仮想世界に住む方達は、現実の世界に住んでいる私を、”洗脳されている”、
”大手メディアの言っている事しか信用しない、あさはかな人間” と、呼びます。

私にしてみれば、トランプが主張する、証拠の無い不正選挙があった事を信じて、
トランプの大統領選挙を勝利を信じて疑わない人達こそ、仮想世界に住んで、
知識も知性も理解力も無い、可哀想な人達、となる訳です。

だから、この二つのグループが一緒にいても、話し合いにもならず、平行線をたどるだけ。

この仮想世界、いつまで存在するでしょうか。

既に、ツイッターがトランプを永久追放した後、以前に比べて勢いを失っているとは思いますが、
2024年の大統領選挙に向けて、別の政党を作るとか、新しくテレビチャンネルを作るとか、
色々な噂は飛び交っています。

私が望んでいるのは、トランプが、脱税か、選挙の不正を働きかけた罪で、有罪になる事。

そうすれば、この仮想世界もいずれ、消えてなくなるのではないかと説に願っています。


nice!(2)  コメント(2) 
共通テーマ:blog

nice! 2

コメント 2

YAP

仮想世界ですか。
アメリカンドラマの世界みたいですね。
けど、そういう考えで生きている人もけっこういるんでしょうね。
新型コロナ陰謀説とか、そんな典型。
日本のシンゾー親衛隊も、トランプ信者とよく似たマインドセットを持っているように思います。
けっきょく総理をやめて、数々の疑惑は闇に葬られてしまいそうですが。
まあ、対抗する野党もひどいので、どっちもどっちなんですよねえ...
by YAP (2021-03-06 16:56) 

Zunko

YAPさん

コメント有難うございます。

あちら側の世界に生きていらっしゃる方にとっては、私が生きている世界の方が
仮想世界ですものね。仮想と言うよりも、虚偽の世界。民主党や裁判所や大企業、大手メディアが皆グルになって、トランプを大統領から引きずり下ろした、と言う世界ですから。(笑)

日本の方は、全般的に視野の狭い方が多いなあ、と言う印象です。特に、反対意見に対して。日本のみならず。反対に対する許容範囲が、このCOVID後、狭くなっている様な気がしています。
by Zunko (2021-03-13 10:38) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。