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永遠のゼロについて [亜米利加生活]

1月22日(土)

日本が、”今日が仕事始め”と言っている頃、私はラスベガスへCES(コンシューマーエレクトロニクスショー)に行き、7日に帰って来ました。今年のCESのテーマは、3D、タブレット、LTE(ワイヤレスのネットワークテクノロジーの4Gと言われているものです)、だったと個人的には思います。後は、CESがワイヤレス業界のトレードショー、CTIAになってしまった様な気がします。そして、そのエネルギーは、CTIAの5年前位と同じ。その頃アメリカのワイヤレス業界は、携帯電話加入者の伸びが顕著に見られ、業界全体が右上がりに伸びていた頃。その頃と同じ位に、ワイヤレス業界は活気付いている、と言えます。何故ならワイヤレス業界にとっては、既存のコンシューマーエレクトロニクスの商品が、全てワイヤレス接続を持つ可能性のある商品と見られているからです。ワイヤレス接続を持てばどうなるか。。それはネットワークプロバイダーである携帯電話のキャリアーにとっては、全てネットワーク使用料が取れるビジネスチャンス。。しかし、果たしてどうなのでしょうか。。私は、スマートフォン以外に、持っている携帯デバイスは、リーダー、IPOD Touch、IPAD,ラップトップコンピューター、デジタルカメラ、車用のGPSナビゲーション、これ位でしょうか。。この中で、毎月ネットワーク使用料を払っているのは、スマートフォンだけです。リーダーは、3Gの接続がありますが、これは商品に組み込まれているので毎月使用料を払う必要がありません。後のデバイスは、ワイファイか、ワイヤレス接続ができない商品です。これら全てがネットワークに接続できる用になったから、と言って、毎月キャリアーに使用料を払うのはご免です。

NHKを見ていると、最近日本シンドロームを生き抜く、と言う言葉を見ます。激戦を勝ち抜き、入社した会社で、試用期間中に解雇になる若者の話。海外に留学するよりも日本にいたがる若者が増え、アメリカの大学で、日本人留学生が韓国や中国に比べて少なくなった事。お金を使わない孤独な高齢者:貯金5千万。 年金、月25万。。等々。。私は日本へは1週間程度、せいぜい1年に2回の滞在のみなので、この辺りの日本の顔、は見えて来ませんが、今の日本の現状を表している現象なのでしょうか。

明日は、フットボールのチャンピオンシップです。2月の第1週目の日曜は、スーパーボール。。これで今年のフットボールシーズンも終わりです。。これが終わると、春の訪れも間もなくだなあ、と感じます。

そしてアメリカンアイドルが今年も始まりました。今年から、ジャッジが変わって、ジェニファーロペスとエアロスミスの、スティーブンタイラーが、以前からいるランディージャクソンに加わっています。私はサイモンのクリティックスが好きだったのですが、今週の番組を見た結果、スティーブンもジェニファーロペスもジャッジとして良いのではないか、と思いました。歌手のプロですからね。。予選がいつも一番面白いのです。。そして、ハリウッド行きを手にした人達の喜びや感涙を見て、感動します。アメリカンドリームの始まり。。。

さてと。今日は、日本の旅の話をお休みにして、小説、永遠のゼロ、を読んだ感想を書こうか、と思います。

アメリカは、どこへ行くにも車なので、なかなか読書時間が取れませんが、この本は、エジンバラに行った時の飛行機の中や空港の待ち時間と、今回のラスベガスへの出張の飛行機並びに空港の待ち時間で、一気に読みました。特に後半に入って、どんどんと物語に引き込まれ、号泣したいのを必死に堪えて読んでいました。

この本を読んだだけで、第2次大戦に対する私の意見を述べるのは、余りにも私が戦争に対して依然として無知ゆえに、とても抵抗があるのですが、この本を読んだ感想文としては、どうしても触れざるを得ないので、これから記載する事は、私個人の、あくまでこの本を読んだ上での感想として、受け入れて戴けたら、と思います。
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元上司に訓練されましたので、ここでは感想を三つのポイントで表したいと思います(笑)

1.この本を読んでも、何故、日本が第2次大戦に突入したのか、の結論は出せなかった。

仮説は立てられました。”成り行き”。”ジャーナリストによる世論のあおり”。”こういう風に日本を導きたいから、戦争をせねばならない、と言う強い意志を持って、戦争に臨んだリーダーがいた訳ではない”。

昔(90年台後半)、親しくなったドイツ人の同僚と飲んでいる時に、彼女がもらした言葉が今でも心に残っています。第2次大戦時の同盟国、日本人の私だったから、言いやすかったのでしょうか。ドイツでは、子供の頃から、第2次大戦時にドイツが(ユダヤ人に対して)行った卑劣な行動を徹底的に学ぶそうですが、それが本当に辛かった、と言います。そして、最大の悪は、ヒットラーと言う悪のリーダーに、反対できず、賛成もできず、傍観していたドイツの国民だと、教えられるそうです。傍観は一番の邪悪だ、と。

それに対して。。。日本は、ヒットラーの様な、強い意図を持ち、勝つ為の戦争に挑んだリーダーがいない、となると、一体、何故、その戦争自体を始めたのでしょうか。。

この本、”永遠のゼロ”を戴いた時に、別の方から戴いた本、”日本辺境論”に、触れられていました。
日本人は辺境人だから、常に、”きょろきょろ”するし。”ずるずる”する。。

もし。。世界の情勢が、戦争に向って動いていたとしたら。。。日本も、”ずるずると”、同じ方向に向ってしまったのではないか。。と。 ただ、この仮説を私の結論とするには、余りにも無知なので。もう少し、第2次大戦に至るまでの日本・世界の情勢も含めて、学びたいと思いました。

この本を読んで、更に、自分の日本の歴史の無知さを思い知りました。本当に何も知らない。。戦艦大和の最後も知らなかったし。桜花の存在も知らなかった。ましてや、その桜花が、ワシントンDCのスミソニアン博物館に”Baka-Bomb(バカな爆弾)として展示されている事も知らなかった。

因みに。ゼロ戦は、スミソニアンに展示されているのをたまたま気付いて、このブログでも2009年の7月にご紹介しています。

こちら。。Apollo 11 人類初月面着陸40周年の日に・・

これは、今年、ワシントンDCのスミソニアンの航空博物館をもう一度訪問しないと。。。と思いました。
この目で、その馬鹿爆弾とアメリカ人になじられた桜花、を見ないといけません。

2.フィリピンやアジアの僻地で戦っていた日本兵の日本に対する郷愁の気持ちが私の気持ちと重なった。

失念していたのですが、日本兵は戦争中、東南アジアに派遣されて戦っていた事。私の様に、好きで祖国を離れてアメリカに生活している日本人でも、日本の事を思わない時はありませんので、ましてや、本心では行きたくなかったであろう日本兵の、東南アジアにいて、祖国日本をやそこに残して来た家族への思いは、はかりしれない。。この小説では、特攻兵の真実が表現されています。国の為、天皇の為、喜んで死んでいった兵士はいない。本当は、生きて祖国に帰りたかったが、特攻隊員に任命されて、祖国を思い、日本に残した家族を思い、その特命を受け入れた。

第2次大戦中になくなられた方々の犠牲を無駄にしてはいけない、と強く思いました。敵国だったアメリカに住んでいる日本人として、平和に貢献できる様、私にできる事をやって行きたいと思いました。
(なんか、月並みな感想・・・)

3.No と言える事の本当の意味。

以前、ソニーの創設者の一人、故盛田昭夫と石原慎太郎のエッセイを集めた、”NOと言える日本”と言う本が発行されました。丁度日本が未だ、バブル経済の真っ只中にいる中、日本(の政府)に対して、もっと自己主張をし、世界のリーダー、アジアのリーダーとして行動しなければならない、と言うメッセージがこめられた本だった、と記憶しています。
この、Noを言う事に関して、軍隊ではご法度だった事が、小説、永遠のゼロには書かれています。軍幹部の命令は絶対服従。。それゆえ、尊い命が失われていった。。それでも、反対意見を進言した、勇敢な兵士もいた様です。そして、その生き様に心を打たれました。

Noを言う、と言うのは、他人のやっている事を批判したり、他人が表明する意見をやみくもに反対する事ではないと思います。他人の言動を批判したり反対するのは簡単です。大事なのは、何故反対するのか、批判するのか、根拠や理由を、論理的に説明する事です。それには、自分の意見をしっかり持っている必要があり、その意見を持つ事に至った根拠や理由を説明できる必要があるのです。それが、本質を知る、と言う事なのではないか、と思います。

これができて初めて、NOが言える。。。

なんか、とりとえもない感想文になってしまいましたが、私の、日本人とは何ぞやの探求は、これからも続くのでしょう。。。




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コメント 1

監督

テストさせてください。
投稿できないので。
by 監督 (2011-03-20 15:40) 

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