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観光旅行になってしまった日本の旅②ー戴いた本 [旅・亜細亜]

2010年12月9日(金)

今回は写真が無く、長い文章になるでしょう。。覚悟ください(笑)

私が日本に一時帰国をする度に、集まって下さる有難い仲間がいます。私が昔、昔(笑)所属していた部署でお世話になった方々です。私は、日本に里帰りをした時に、この仲間と会うのをいつも楽しみにしています。

私にとって、この仲間は、私がこうしてアメリカに住んでいても、道標にできる仲間です。私の生き様は、これで良いのだろうか、そのチェックポイント、とも言えるかもしれません。

以前も書きましたが、日本に帰った時の私の視点が、懐かしい物に対する郷愁ではなく、珍しい日本文化を享受する外国観光客になりつつありますが、一方で、カリフォルニアでは、日本文化に接する事ができるので、アメリカの他のどの地域に住むよりも、日本文化を満喫する事が可能です。なので、自分はかなり日本人だ、と言う自負があるものですから、その自分がアメリカに住んで築き上げている”日本人”のイメージとのずれを確認させて戴く。。そんな仲間です。

さて。今回日本に戻る前に、中国人の友達と、ちょっとした”事件”がありました。
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純粋な気持ちで、中国の国慶節のお祝いを述べた、だけのつもりでしたが。そこから歴史の話になり。
日本と中国の戦争の話になり。私が、”日本は中国を占領した”、と言う言葉を使った途端、その友人は烈火のごとく怒り、”占領ではない、侵略だ”と。”日本は歴史を正しく教えていないのは知っているけれど、あなたは本当に無知だ、事実を知らない”と、言われてむかつき。”それならあなたは事実を知っていると言うのか。侵略は、占領の過程の行為だ。それじゃあ、ヨーロッパの諸国がアジアを植民地化した時の様に、植民地化、と言った方が良いのか”。。と、売り言葉に買い言葉の様に、私も答えてしまいましたが、心の中では、自分は、第2次大戦の真実を知らない、と思い知りました。歴史の時間でちらっと学びました。でも、何故、日本は国連を脱退し、ドイツとイタリアと連盟を持ち、第2次大戦に突入したのでしょうか。。何故、中国や韓国や他の東南アジア諸国を侵略し、残虐な行為をし、アメリカの真珠湾を攻撃したのでしょうか。。

その友達とは、後、私が是非、あなたが中国で学んだ歴史の事を教えてくれ、と言って、謝って和解しましたので、その事は、すっかり記憶の彼方に消えていました。。とは言え。自分はアジアどころか、日本の歴史すら良く知らない、と言う事に、嫌な後味だけが残りました。

今回、日本でその仲間と会った時に、本を2冊プレゼントされました。

1冊は、内田樹の日本辺境論。 もう1冊は、百田尚樹の永遠のゼロ

全くもって。。タイムリーな内容の本でした。

今日は、最初に読破した、日本辺境論、について書こうと思います。永遠のゼロは未だ読んでいる最中ですが、かなり厚めの本ですがこの分だとあっと言う間に読破できると思います。読んだら又感想文を書こうと思います。

ただ、どちらも非常に私にとっては奥の深い本で。。ここでさらっと意見を書くには、もう少し自分の考えをまとめる必要があると感じています。なので、ここでは簡単に感想を述べさせて戴き、後に、改めて、別のタイトルで、書かせて戴こうかと思っています。

この日本辺境論は、今までに余りみない日本文化論だな、と思いました。
基本的には日本文化は、”日本文化とはなにか”と言うエンドレスの問いの形でしか存在しないー何故なら、日本は辺境にあって、常に外界(外から入ってくる文化)との比較をするから。。と著者は言っています。

これは、何と言うか、こうして私がアメリカに住んでいる間に、常に自分に問うている事なのです。日本人とは何か。。日本人の強みは何か、弱みは何か。。常にアメリカ人や周りの人と比較し、そう自分に問うているのです。。その事自体が日本文化だ、と言ってのけているこの本は、とても愉快でした。
なんだ、私は、これが日本文化だ、と言う生き方をアメリカでしているのか、と。

一番自分が納得した点は、日本人は、漢字(表意文字)と仮名(表音文字)を同時に処理できる能力を持つ、と言う点。それゆえ漫画(絵とふきだしを同時に処理できるから)が日本から発達し、恐らく今後も日本がこの分野でリードし続けるであろう、との事。こう言う言語は、他のどこにも見当たらないそうです。。
確かに。。仕事でも、欧米人が作るプレゼンは文章が多く。私のプレゼンは図やチャートを使ったビジュアルなものが多いのです。これは私は単純に英語力の差だろうと思っていたのですが。どうやら脳の働きの違いもあるのかもしれまえせん。私達日本人は、図にして書いた方が、全体像がつかみやすく頭にすうっと入ってくる。(少なくとも私はそうです)NHKのテレビや日本の新聞を見ても、図解がとても多くてわかりやすい。

もう一つ関連の話をすると、数字。私は日本語の数字を聞くと数字が自然に頭に浮かびます。例えばじゅうご、と聞けば15が浮かぶし、ひゃくご、と聞けば105が浮かぶ。多分、漢数字のお陰なのではないか、と思っています。一十百千万億。この音を聞けば、自然に数字が浮かぶ。。

でも英語だとちょっと苦労します。Fifteen。。えっ?フィフティーン? Handred and five。。えっ?何?ハンドレッドアンドファイブ?数字を読むのはさすがにもう苦労しませんが、未だに数字を聞いて紙に書くのは苦労します。。フィフティーンと聞いて15が日本語の様に同時に浮かびません。

この本を読んで、私が日本人として数字を”、表意文字”として捉えていて、表音文字ではなかった、所に、英語は全くの表音文字だけなので、この苦労があるのか、と。納得した次第です。

今日はこんな所かな。。もっと書こうと思ったのですが、3つのポイントにまとめられないので。。(未だ考えがまとまっていません)。

そうこうしているうちに感想文を書かず、月日が流れてしまうかもしれません(苦笑)。ただ、この本で書かれている、日本人は辺境人だ、と言う事実を受け入れる、と言うのは、私が恐らくアメリカで生きて行く上での、そのものの姿勢でもあるかもしれませんね。そして、辺境人ゆえの良さをどんどん見つけて、アメリカで、日本人はアメリカ人よりもかなり優秀なんだ、と見せ付けてやりたいですね。。

今日、ノーベル賞の受賞をNHKで見ました。根岸、鈴木両氏の化学賞受賞は日本人として大変嬉しいニュースでした。平和賞を受賞した、中国人、劉氏は、中国が授賞式参加を認めず。他国にもノーベル賞授賞式のボイコットを呼びかけ(それに同調した国が18カ国とか?)、中国で授賞式を報道していたBBCやNHKは放送を遮断され、ノルウエーには政治的報復したりとか。全く、中国漁船の衝突問題が起こった時に日本へ取った行動と同じ、大人気ない対応。経済大国として成長したのだから、世界の中で、その大国の責任を全うして欲しい。とは思うけれど、中国は、侮辱された、とか干渉された、と言うだけでこれだけの過剰反応をするのは、一体何故なんだろう。。。と、これも又、疑問。。自信の無さの裏返しなんだろうか。。あれだけの大国であれだけの経済国なのに、何故、未だ被害者意識、弱者意識なんだろう。。? これも日本の第2次大戦の真実と関係があるのだろうか。。私の日本の歴史探索、日本人の探求は、はまだまだ続きます。

では、次回こそ、大阪、奈良、の観光の巻。。。

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YAP

いつもながら、Zunkoさんの一歩上から客観的に物事を俯瞰できる姿勢に感心しております。
私の勤務先にも、中国人の同僚が増えてきて、何かとデリケートな話題は気を遣うようになってきました。
ただ、日本人も欧米の人たちに対しては似たような挙動というか、英語で言えば behavior を示す傾向があるような気がします。
と考えると、やっぱり自信のなさの裏返しなんですかね?
by YAP (2010-12-11 16:39) 

Zunko

YAPさん こんにちは
ナイス&コメント&暖かいお言葉を有難うございます。
(それにしても。YAPさんは難しい言葉をご存知ですね。。ふかん。。勉強になりました)

東京も普通に外国人が見られる様になりましたね。確か新宿区の人口の20%だったかな?が外国国籍の方とか。
アメリカの様に、Affirmative actionとか、規則が必要になってくるのかもしれないですね。アメリカの職場では、政治、宗教、人種等の話はタブーになっていますから。表面上は平和を装っていますが。一歩会社の外に出ると、こう言う人種間の争いは後を絶たないと思います。
そうですね。。中国はあれだけの大国であれだけの経済国なのに、被害者意識、弱者意識なんだろう?と言うのは、そのまま日本に送っても良いかもしれないですね。日本は大国ではありませんが、世界に誇れる経済国です。なのに、世界を舞台にすると、国としての存在が薄い、様に外から見ていると思います。。どうして、でしょうね。。私も日本人だから、なのか、アメリカ人の中で、自分をアピールする能力がアメリカ人よりかなり劣っていると思っています。
by Zunko (2010-12-15 02:43) 

Zunko

xml_xslさんへ ナイス有難うございます。。
by Zunko (2010-12-15 02:45) 

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